第32回奨励会三段リーグ戦18回戦。中村亮介vs島本亮

開始日時:2003/03/13
表題:第32回奨励会三段リーグ戦18回戦
棋戦:奨励会三段リーグ

戦型四間飛車
先手:中村亮介
後手:島本亮

*9年半。
*三段リーグは27期から3年。
*12勝6敗で昇段。
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*前半上位グループの成績。
*片上大輔6勝3敗、佐藤天彦8勝1敗、村山慈明9勝0敗。
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*17回戦の状況。
*西尾明、片上大輔、高野智史、村山慈明などに続く5番手であった。
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*村山慈明との対局で序盤で敗勢の将棋を逆転勝ちしたのが大きい。
▲7六歩 △3四歩
*振り飛車党だったが相手が振り飛車だと居飛車にする。
*平田三段に相振り飛車で大敗したので相振り飛車を止めたという。
▲6六歩 △8四歩 ▲6八飛 △6二銀 ▲3八銀 △4二玉
▲1六歩 △1四歩 ▲7八銀 △3二玉 ▲6七銀 △5四歩
▲5八金左 △5二金右
*中村亮介はこのとき新三段。
*島本は関西の仲間から情報を得て彼が振り飛車党で強いということは知っていたという。
▲4八玉 △8五歩 ▲7七角 △4二銀
*急戦。
▲3九玉 △7四歩 ▲2八玉 △5三銀左 ▲5六歩 △9四歩
▲4六歩 △6四銀 ▲7八飛 △7五歩
*中村亮介はほとんど考慮時間を使わず指していたという。
▲9八香 △7六歩 ▲同 銀 △7五歩
*このあたりは定跡手順。
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*△8六歩▲同歩△7二飛なども有力。
▲6七銀 △7三銀引 ▲5九角 △7四銀 ▲5七金 △7二飛
▲3六歩 △6四歩 ▲4五歩
*昭和の時代と違い攻撃型の振り飛車が浸透しつつあった時代。
△5三銀 ▲2六歩 △4二金上 ▲2五歩 △9五歩
*手待ちだが大きい手。
▲7九飛 △9二香
*これは意外と大きい手。
*▲3七角が緩和される。
▲4七金
*先手の待ち手が難しいか。
△6五歩 ▲6九飛 △6二飛 ▲4八角 △8六歩 ▲同 歩
*好手。
△8二飛 ▲5九角 △6二飛 ▲4八角 △8二飛 ▲5九角
*中村亮介は千日手をぼやいたという。
△7三桂
*△6六歩も有力だったが、△6六歩▲同歩△6八歩で決まっているようでも切り返しがあり難解である。
▲7七桂 △6二飛 ▲6五歩 △同 桂 ▲同 桂 △同 銀
▲6六歩 △同 銀 ▲同 銀 △同 角 ▲同 飛 △同 飛
▲7七角 △6七飛成
*結果的にはここに成ったのが良かったという。
▲1一角成 △2六桂 ▲8五角
*この手は指し手が早く自信がありそうに指したらしい。
△7六歩
*この手で先手は考え込んだ。
▲5八銀 △3八桂成 ▲同 玉 △7八飛 ▲4八香 △8七龍
▲2四歩 △同 歩 ▲2三歩 △3三銀
*好手の受け。
▲3五歩 △9八飛成 ▲3四歩 △3五香
*好手。
▲2八玉
*疑問手。
*▲3七桂打なら難解だった。
△3四銀 ▲2二歩成 △4一玉 ▲2一馬 △6三歩
*好手のようだが緩手だった。
▲3一馬
*▲3七歩なら難解だった。
△5一玉 ▲3二と △5八龍
*決め手。
▲同 金
*うっかりしたが取るしかない。
△2七銀 ▲1七玉 △1六銀成 ▲同 玉 △2五銀 ▲投了
*感想戦がなかった。
*「受けておけば」と言って中村亮介がすぐに立ち去ってしまったという。
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*自力の可能性がなかったので昇段した後も実感がなかったという。
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*三段リーグも前期まで勝ち越していなかった。
*32期は開き直りで結果的に良かったという。
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*佐藤天彦もこの時新三段で三段リーグを戦っていた。
*後にプロで活躍する棋士達が多く戦い。
*この時は非常に混戦だった。
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*当時、島本は29期で昇段した村田智弘をライバルとして認識していたという。
まで112手で後手の勝ち

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