第66期順位戦C級2組6回戦。豊島将之四段vs真部一男八段。幻の△4二角。升田幸三賞

開始日時:2007/10/30 10:00
棋戦:順位戦
戦型:中飛車
持ち時間:6時間
消費時間:33▲81△22
場所:東京・将棋会館
先手:豊島将之
後手:真部一男
*棋戦詳細:第66期順位戦C級2組6回戦
* 「豊島 将之四段 」vs「真部 一男八段 」
▲7六歩    △3四歩    ▲2六歩    △5四歩    ▲2五歩    △5二飛
▲2二角成  △同 銀    ▲9六歩    △9四歩    ▲7八銀    △6二玉
▲4八銀    △7二玉    ▲4六歩    △8二玉    ▲6八玉    △7二銀
▲4七銀    △3三銀    ▲7九玉    △8四歩    ▲8八玉    △8三銀
▲5八金右  △7二金    ▲6六歩    △7四歩    ▲5六銀    △7三桂
▲7七桂    △5一飛    ▲6七銀引  △投了
*体調が悪化して指し続けることができず、33手で投了したのが最後の対局となった。
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*弟子の小林宏によると、真部はこの投了の局面で妙手「△4二角」を発見していたが、その手を指せば相手が長考に入り次の自分の手番まで体が持たないだろうとして、この局面で投了した。
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*後日、豊島はこの対局について「△4二角は指されたら絶対に長考していた」とコメントしている。
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*その後、真部の通夜が行われた11月27日のC級2組順位戦、村山慈明-大内延介戦で奇しくも同一局面が出現。
*後手の大内が34手目にこの手を指した。
*大内は真部の絶局を知らずにこの手を指したと述べており、案の定この手を見た村山はそのまま110分の長考に入っている。
*本局は村山が逆転勝利を収めたが、対局後に真部の絶局の話を聞かされた大内は「勝ってやらなきゃならんかったな」と語った。
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*真部の幻の妙手と、大内がそれを再現したことは、棋界で大きな話題となった。

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